テトラサイクリンという抗生剤の副作用で歯の変色が起こる事が知られています。歯の変色が起こってしまった場合、ホワイトニングではあまり改善する事ができません。
ホワイトニングで改善が期待できない変色した歯をオールセラミックで治療することで変色した歯の見た目を改善するほうほうがあります。
今回は、重度に変色した歯のオールセラミック治療についてのご説明をさせていただきます。
ただ、以前、接着技術がそれほど期待できなかった時代には、セラミックをセメントで歯に着けていたため不透明な色に見えてしまったり壊れやすかったりしました。
現在でも、単純にオールセラミックを作成すると、色が白すぎたり、不透明感が強く不自然に見えてしまう場合があります。
変色の具合によってオールセラミックの透明度を調整する必要がありますので、ご説明いたします。
テトラサイクリンの変色歯は色の濃さが薄い方から濃い方まで様々な色の方がいらっしゃいますが,今回のケースはかなり濃い歯の色のケースの方です。
変色歯の治療ケース1
ホワイトニングでは変色を取るのが困難な重度のテトラサイクリン変色歯について、変色を目立たなくするために、ラミネートべニア法を行うことがあります。
この方法は、歯の表面を削って色と透明感を調整したオールセラミックを歯に接着させる方法です。
通常こういった濃い歯の色の方のオールセラミッックは少し色が透けてしまうので透明感を出さないようなセラミックを使用する事が多かったのですが,このケースでは、厚みのとれる上の歯をe-maxプレスと言う透明感のあるオールセラミックで4本治療し,厚みのとれない下の歯をゼノスターという透明感の少ないオールセラミックで6本治しました。
見た目の効果はありますが、保険外診療となりますので、しっかりと検討されてからちりょうをされることをおすすめしております。
テトラサイクリン変色歯の治療例その2
この症例もホワイトニングでは変色を取るのが困難な重度のテトラサイクリン変色歯のオールセラミック治療のケースです。
変色を目立たなくするために、オールセラミッククラウン法を行っております。
この方法は、歯の表面を削って色と透明感を調整したオールセラミックを歯に接着させる方法です。
歯を全周覆ってオールセラミックの歯をご自身の変色した歯にかぶせます。これによって変色した歯の見た目を改善します。
オールセラミッククラウンを使用した場合、色の透明感を調整しやすく、見た目をより自然な感じにすることができます。
仮歯を入れる段階で歯の色の濃さによって歯を削る量を調整します。色が濃い歯の場合は少し多めに歯を削ることで、仮歯の厚みを調整します。色が透けないかを確認します。最終的なオールセラミックは仮歯を参考に厚みを決めて、変色歯の色の透け具合を調整します。
デメリットとしましては、歯を全周削る必要があります。また、セラミックが悪くなった場合は再治療が必要になる場合もあります。
また、見た目の効果はありますが、保険外診療となりますので、しっかりと検討されてからちりょうをされることをおすすめしております。

お写真は、典型的なテトラサイクリン変色歯です.
お写真のように歯に模様が入ってしまっているこのような変色の場合,ホワイトニングで白い歯にする事は期待できないため、オールセラミックにて治療を行いました。

変色していた歯をオールセラミッククラウンにて治療しました.歯茎の整形も行っております.
お写真のように変色した歯の色が透けて見えないように厚みを調整したうえで透明なオールセラミックの層を入れることで自然な感じの透明感に仕上がります。
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・料金と選択方法
オールセラミック治療は保険外診療となります。オールセラミックの種類によって1本66,000円(税込)~165,000円(税込)の料金がかかります。また、神経のない歯はオールセラミックとは別にファイバーコアという歯の土台の料金22,000円(税込)がかかる場合があります。当院では、患者さんのニーズに合わせてセラミックの種類を選択できるように強度重視・自然さを重視などセラミックの特色に合わせて対応させていただいております。
・リスクと対策
オールセラミックの色合いはかなり天然の歯に近いものになりますが、完全に同じものではありません。当院ではご希望に合わせて高精度の写真や技工士さんの立ち合いなどこだわったオーダーメイドセラミックを作製することも可能です。
また、セラミック治療をする場合、歯を削る必要があります。治療後に知覚過敏を起こすことがあります。当院では神経のある歯を削った後はコーティング剤を塗布し、処置後しばらくは熱いものや冷たいものなどの刺激物を取らないよう気を付けていただいております。